シールやラベルの台紙は
紙やフィルムにシリコーンなどの剥離(はくり)剤をコーティングしています。
そのため触るとツルツルで、
保管ができ使いたいときにサッとはがしてすぐに使えます。
救急絆創膏(ばんそうこう)をバッグに携帯して
靴ずれやもしもの時に使えるのも裏紙があるからですね。
粘着面を保護するための紙やフィルムは、単純に「台紙」や「裏紙」と呼ばれることもありますし
我々の業界ではメーカーの技術資料など文書に記すときは
「剥離紙(はくりし)」「剥離フィルム」「離型紙(りけいし)」「離型フィルム」などです。
コトバで表すときは「セパレータ」、略して「セパ」と呼びます。
フィルムセパの場合は、素材がポリエステル(PET)またはポリプロピレン(PP)のため
廃プラとしてリサイクルすることは可能ですが
紙セパの過半数は、平滑性を保つため紙の上にポリエチレンをラミネート(以下ポリラミ)し
その上にシリコーン処理をします。
寸法を安定させるためや防湿のために紙の裏までポリラミするセパもあります。
一般的な牛乳パックも、両面にポリエチレン加工がされています。
だから水に強く、漏れないのです。
今では多くの古紙処理施設でポリエチレンと古紙原料を分離することは可能ですが
三協シール印刷株式会社の本社と
三鷹工場のある東京都三鷹市の家庭から排出する古紙の扱いは
牛乳パックは他の古紙リサイクル原料となる新聞や段ボール、雑紙(ざつがみ)と分ける必要があります。
プラスチックとの複合素材の紙、すなわちポリラミ付きのセパは燃やせるゴミへと案内しています。
社内で発生した古紙、再利用不可能なセパ、お客様から回収した使用済みセパも
一度、山梨県都留市にある三協シール印刷株式会社都留工場へ集めます。
同じ都留市内の就労支援事務所「チャレンジ・ドリーム」さんに回収をお願いしています。
そこから静岡県富士市にある「コアレックス信栄」さんへ移動し、徹底した異物除去と洗浄により
最高品質の白さと柔らかさを実現したトイレットペーパーへと生まれ変わります。
すべての工程で出た排水は、浄化システムでキレイにして川に戻されます。
分離された廃プラやカスは、グループ会社で燃料や炭などにリサイクルされます。
ここで生まれたトイレットペーパーは、チャレンジ・ドリームさんから購入し
三協シール印刷株式会社の全拠点で使用しています。
チャレンジ・ドリームさんに古紙回収のタイミングに合わせて
都留工場へ届けてもらっています。
この写真で約20kg! 多いお客様では月に100kgを超える時もあります。
すべてのお客様から使用済みセパを回収することは難しいですが
例えば営業が直接納品し、その帰りに社有車の空いたスペースに
使用済みセパを載せることが可能であれば実現できます。
私たちの加盟している全日本シール印刷行動組合連合会をはじめ、
製紙会社、粘着塗工メーカーであるラベル業界と私たちのお客様であるラベル利用業界が
使用済みセパを循環資源として活用することは社会使命であると考えています。
★SDGs目標12「つくる責任使う責任」
三協シール印刷株式会社は、資源の循環的な利用を促進し、
お客様とともに持続可能な社会を目指します。
〒181-0004
東京都三鷹市新川6丁目31番12号
TEL.0422-49-3113
FAX.0422-47-2414